たとえ話 ― 天の国の行い方(マタイ20章1~16節)

福音朗読は、下記の女子パウロ会“Laudate”のページでご覧ください

http://www.pauline.or.jp/calendariocappella/cycleA/a_ord25sun.php#gospel

 

 福音書にあるたとえ話は、天の国について紹介しています。それらのたとえ話は、天の国の行い方について、当時の日常生活の場面を例に語っていますが、分からないとか、どうも納得できないというたとえ話もあるでしょう。本日のたとえ話もその一つです。

 当時は現在と違い、日雇い制度だったので、2節にある「一日につき一デナリオン」は日給を指します。労働者は、毎日仕事を得るために、朝早く起きて市場に行き、今日も雇われるようにと、希望を持って毎日祈っていました。雇われなかった場合は、8時を過ぎたら「もう今日はダメだ。明日は今日より運がよくなりますように」と祈り、願っていました。

ここが転換点です。主人は一日一デナリオンの契約を守りながら、8時以降に雇われた人たちに対して、寛容な心を示しているのです。主人のこの心遣いによって、仕事がないという絶望から、労働者たちとその家族を救うことが出来たのです。これが天の国の行い方なのです。 

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