人生という旅     マルコ6章7~13節)

福音朗読は Laudate | 教会カレンダー

   

   みなさんが旅に出る時、まず準備することから始めるはずです。ただ、持って行くことができる荷物が限られるため、準備の中で最も難しいことは、持ち物を選択することでしょう。例えば、現金かクレジットカードか、サンダルかパンプスかスニーカーか、フォーマル・ウェアかカジュアル・ウェアかなど、悩みは尽きないと思います。登山の場合は、もっと複雑になります。なぜなら入念な準備だけではなく、登り始めると、ペース配分に配慮しなければならないからです。

    登山には、二つの姿勢が必要です。目の前にそびえる山の頂上を見ることと、足もとを見ることです。頂上を見つめるだけでは、どこへも行くことができませんし、足もとを見ずに踏み出すと、崖の下に落ちる危険性もあるからです。反対に、足もとしか見ずに進むと、目的地にたどり着くことができません。ですから、登山の際には、この二つのバランスをとることが基本となります。

    同じように、人生の旅のために、安定した職住などといったすべてが整っていたとしても、安全だとは言えません。人生の道を歩みながら、その二つの姿勢を維持し、遭遇する出来事に適応することも大切なのです。

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