コミュニケーションにおける障がい

   私たちは皆、ある意味で障がいを持っていると思います。目に見える障がいを持っている人々は、それを隠さずに助けを求めます。しかし、表面的な障がいがなく、自分は健常者だと思い込んでいる人々は、「助けて」と叫びたいのに「大丈夫」や「頑張ります」などと言って自分も周囲も偽り、本当の気持ちを抑圧しているのではないでしょうか。いつも相手の反応を恐れて、本当の自分を見せていないのです。「聞いてほしい」「助けてほしい」という叫びで窒息しそうになっているはずです。私たちは日常生活でこのような状況に直面しているのではないでしょうか。

   そもそもコミュニケーションとは、機械による情報を「伝達する」ことではなく、「共有する」と言う意味です。言い換えれば、互いに自分をさらけ出すことで、人間同士の心の触れ合いという交流ができるのです。お年寄りと若者、親子、男女を問わず、互いを自由にさらけ出すことができないため、本物のコミュニケーション(共有)が行われていないのではないでしょうか。それこそ人間関係がうまくいかない原因の1つだと思われます。

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