人生の夜の中 

福音朗読は Laudate | 教会カレンダー  (ヨハネに21章1~19節)

   ペトロにとって、イエス様と出会う前の仕事は漁師であり、家族を養うものでした。ある夜、一度は網と船を捨ててイエス様に従ったペトロと他の弟子たちは、かつての人生に戻りました。なぜその夜に網を打ったのかは分かりませんが、もしかするとイエス様と出会わなかったことにしようと心の奥底で思っていたのかもしれません。しかし、何もとれませんでした。漁師であった彼らにとって、一匹もとれないということは、最悪の経験なのです。

    「舟の右側に網を打ちなさい。そうすればとれるはずだ。」というイエス様のことばに対して、弟子たちは断ることも無視することもできたでしょう。私たちも「自分が味わった苦しみを、周りの人たちが分かるはずがない」という反発的で閉鎖的な考え方をすることがあるのではないでしょうか。人生の旅を歩む中で、誰もが行き詰まってしまうことがあります。どんなに努力しても「何も得られない」という状態は、人生の夜と言えるでしょう。

    しかし、弟子たちはイエス様のことばを信頼して網を打つと、引き上げることができないほど多くの魚が取れました。その大漁という「しるし」が起こったように、私たちも人生の闇にいる時こそ、出来事と出会いによって「しるし」は与えられているのです。

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