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理性の愛 

福音朗読は Laudate | 教会カレンダー  (マタイ5章38~48節)

   私たちはしばしば、愛するということが自然発生的な感情の結果であると思っています。でもそうではないのです。本当の愛は、私がこの人に対してどうあるべきかということが愛なのです。つまり、努力の結果、生まれてくるのが本当の愛なのです。身近な例でいえば、姑と嫁の関係です。いやな姑を持つ嫁がいるとしましょう。そうすると、姑の顔も見たくないと思ったり、姑の使ったタオルに触るのもいやだと言って、二本の指でつまんだりします。

   しかし、もし姑が自分の母だとしたら、どうするでしょうか。このことから、理性で行動することが大切だということを学ぶでしょう。また反対に、いやな嫁がいたら、その嫁を特に好きにならなくてもいいのです。ただ、その嫁が好きであるのと同じように、理性的な行動をとるのです。例えば、病気になったら薬を持っていってあげるとか、寒かったら温かい衣服を買ってあげるとか、食欲がなかったら好きなものを食べさせてあげるということです。

   そのうち、ごく自然に、両者の間に意図的な愛を超えた自然な好意の流れが成り立つ関係が生まれるかもしれないのです。「理性の愛」とは、このような関係の源流であり、最後まで残る流れなのです。 

                    曽野綾子著 『現代に生きる聖書』参考。

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