イエスに出会った人々⑧ 盲人(マルコ10章46~53節)

お手持ちの聖書で該当箇所を読んでいただくか、

http://www.bible.or.jp/read/vers_search.html を検索してください。 

   道端に座って物乞いをしている盲人がいました。彼の生活は、他者の寛容な心と施しによって成り立っていました。大勢の人が毎日道を歩いていましたが、盲人はその声と足音しか分からなかったのです。自分の周りの非常に狭い範囲でのみ行き来する人とつながっていたため、盲人は広い世界を知りませんでした。彼は知らない世界を見たい、すなわち人生の物乞いでもありました。ある日、イエスが来ているという騒ぎを耳にした彼は、イエスのところに行き、「見えるようになりたい」と切に願ったのです。

     聖書に描かれている「目」や「見る」という表現は、単なる視力を表しているわけではありません。人生の途上で、私たちは落ち込んだり、孤独を感じたり、他者から理解してもらえなかったりします。人間である限り、誰もがする経験です。将来が暗く、先が見えない時、そして何を支えに生きていけばよいのか分からない時、私たちは闇の中にいると言えます。信仰はこんな状況に置かれている私たちを支え、導いてくれます。信仰の目で人生を見つめることで、人生に光がさします。信仰を持つ人は、そのまなざしに基づいて生きていくのてす。

 ***写真とことばはロペス神父(聖ザべリオ宣教会会員)の提供です。

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