「知ってるつもりキリスト教」⑲ 日曜日にはどのような意味があるのか

   「十戒」の第4の戒めは、「安息日は、聖別された日で仕事をしてはならない」というものです。この日は現在の土曜にあたり、律法によって休むように定められた日です。ユダヤ教の暦では日没から翌日になるので、実質は金曜日から始まります。

     初期のキリスト教徒も、初めはユダヤ教の習慣に従って安息日を守っていましたが、しだいにキリストが復活した週の初めの日、すなわち安息日の翌日である日曜日に独自の集会を持つようになりました。それは、最後の晩餐でイエスが行った行為を再現する儀式である現在のミサ(聖餐式)に当たるものです。イエスが最後の晩餐の席で「私の記念としてこのように行いなさい」と弟子たちに命じたことを忠実に守り、イエスのことを思い起こすために、週の初めの日に集まって式を行っていたのです。

     キリスト教では、イエスが復活した日に当たる曜日を「主日」と呼びます。主日キリスト教信仰の根幹をなすイエスの復活を毎週祝うことによって、キリスト教徒としてのアイデンティティを自覚し、他の信者との交わりを深めるのです。そして、それぞれが生活の中で福音の精神を実践するのです。

  宮越俊光著 『早わかりキリスト教』(日本実業出版社、2005年)参照。

***写真はロペス神父(聖ザべリオ宣教会会員)の提供。

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