「聖書に登場するシンボル」  『数字』 四

  四という数字は死に通じる発音から、縁起の悪い数として日本の病院などでは敬遠されてきました。しかし、ほとんどの文化で、四は「自然」を表す数とされています。昔から人々は四方のあることに気づきましたし、地球の温帯地域には四季があります。ギリシャの哲学者はすべてのものは土、水、火、風の四大元素から成ると教えました。

   マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つ福音書は世界の四方にイエスのメッセージを伝える四つの福音の書です。黙示録4章7節に出てくる四つの生き物は、一人ひとりの福音記者のシンボルとなりました。

「マタイ」のシンボルは人間または人間の頭です。マタイによる福音書がイエスは人の子であるという系図からはじめっているからです。

「マルコ」のシンボルはライオンです。マルコによる福音書が荒れ野における洗礼者の宣教から始まるからで、荒れ野の王と言えば、それはライオンです。

「ルカ」のシンボルは雄牛です。ルカによる福音書が祭司ザカリアは主の至聖所に入って香をたく場面から始まるからで、牛は祭壇で焼く捧げものを意味しています。

ヨハネ」のシンボルは鷲です。ヨハネによる福音書の最初の言葉はあたかも鷲が空高くはばたくようにヨハネによる福音書は天の神のみもとから始まるからです。

 

M.クリスチャン 『聖書のシンボル50』オリエンス宗教研究所 参照。

***写真は高木淳さんの提供。アルバムのリンク先

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