聖書に登場するシンボル」 『数字』 六

   「七」(次回)は完成を意味している数ですから、「六」は一つ足りないという意味になります。世界は六日間で創造されたが、この完全な業をなし終えた創造主は、さらに第七の日を加え、この日を聖別した(創世記2・1‐3)。このように、最初の六日から第七の日を区別して、神を賛美する日とされました。

     ヨハネの黙示録13・18に「ここに知恵が必要である。賢い人は、獣の数字にどのような意味があるかを考えるがよい。数字は人間を指している。そして、数字は六百六十六である」とあります。この六六六は人間の誰を指しているのでしょうか。六六六は反キリスト、すなわちキリスト教徒の敵を指していると言われてきました。最有力候補者はローマを襲った大火事の原因を「キリスト教徒のせい」と決めつけて弾圧と迫害した皇帝ネロという説です。

    ギリシャ語とヘブライ語には数字がなく、アルファベットで数を表していました。ヘブライ語でネロの名前を数えると六六六(666)になるそうです。悪い数である六を六六六と三回、つまり完全に重ねることによって、一番悪い反キリストと言い表したものかもしれません。

M.クリスチャン 『聖書のシンボル50』オリエンス宗教研究所 参照。
***写真は高木淳さんの提供。アルバムのリンク先
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