聖書に登場するシンボル 「砂漠」

   神の創造を表す大切な二つの言葉があります。「カオス」と「コスモス」。「カオス」は天地創造以前の混沌した状態、「コスモス」は秩序整然とした宇宙をさします。創世記1.1-2には「初めに、神は天地を創造された。 地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた」とあります。

    般的に砂漠には神秘的な魅力があると思われるが、砂漠は厳しい死の一面も持っています。砂あらしに飢えと渇き、蛇とさそりが襲う危険。イスラエルがこの砂漠の恐ろしさを体験してきた民族です。申命記1.19に「我々は神、主が命じられたとおり、ホレブをたち、あなたたちが見たあの広くて恐ろしい荒れ野を通り、アモリ人の山地に至る道を、カデシュ・バルネアまで来た」とあります。また、出エジプト記にある砂漠を通った四十年間は、イスラエル人にとって苦しみと試練の時でした。

      イザヤ40.3-5には「呼びかける声がある。主のために、荒れ野に道を備え/わたしたちの神のために、荒れ地に広い道を通せ。 谷はすべて身を起こし、山と丘は身を低くせよ。険しい道は平らに、狭い道は広い谷となれ。5主の栄光がこうして現れるのを/肉なる者は共に見る。主の口がこう宣言される」とあります。これは洗礼者ヨハネの使命を預言しているものです(マルコ1.3-6参照)。

  マンフレート(著)/池田 紘一(訳)『聖書象徴辞典』人文書院 参照***写真はキノボリトカゲで、高木淳司さんの提供。アルバムのリンク「キノボリトカゲ」 

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