「イエスの心に触れる」⑯ 平和を実現する人々

  平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる。

                               (マタイ5・9)

旧約聖書に書かれた、ヘブライ語での「平和」を意味する語は、「シャローム」です。このシャロームは元来、神からの贈り物で何かが欠如したり、損なわれたりしていない充足状態を指す言葉であり、そこからさらに人間にとっての生涯にわたって、真に望ましい状態を意味する言葉です。従って、シャロー ムは、人間における健康、繁栄、安全というような、とてつもない広い意味をもつ言葉であり、単に「戦争が無い」状態ではありません。

新約聖書の中での「平和」というと、山上の説教の中で「平和を実現する人は幸い」というイエスの宣言のことです。イエスがわたしたちに実現してほしいと願う「平和」の意味が凝縮されたものです。平和を「実現する人」、平和を「作る人」であるようにという招きです。

平和を作る約束とそれを実行することです。イザヤの預言は「彼らは剣を打ち直して鋤とし、槍を打ち直して鎌とする。国は国に向かって剣を上げず、もはや戦うことを学ばない」と宣言します。この聖句はビジョンとして、ニューヨークの国連本部の近くにある公園の壁に書いてあるそうです。

拙著「日々の暮らしの中で」。写真は高木淳司さんの提供で「阿蘇山」 アル

https://www.facebook.com/100003853247773/posts/2119285991543155/?d=n

f:id:nipponblog:20211026085645j:plain