2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「知ってるつもりキリスト教」⑤ 「イエス・キリスト」

日本語で欧米人の名前を書く時、私の本名のレナト・フィリピーニのように、名前と姓の間に「・」が表記されます。しかし、イエス・キリストの場合、「イエス」が名前で「キリスト」が姓という意味ではありません。「キリスト」はヘブライ語の「メシア」をギ…

「知ってるつもりキリスト教」④ 四福音書の特徴

マタイ福音書 パレスティナ周辺もしくはシリアで、紀元80年代に成立したとされます。著者は十二使徒の一人であるマタイとする伝承があります。ユダヤ教からキリスト教に改宗したユダヤ人共同体の中でまとめられたため、ユダヤ教の流れをくむ用語や表現が多く…

「知ってるつもりキリスト教」③ 福音書とは?

キリスト教の中心人物は、言うまでもなくイエス・キリストです。イエスについて知り、その生き様を学ぶために、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの名を冠した福音書を読むことは第一歩となります。これらの四つの福音書は、イエスの生涯について知るために最も…

「知ってるつもりキリスト教」②  聖書:信仰の書   

キリスト教徒にとって、聖書は神の言葉であり、何よりも大切な信仰の規範です。そして、歴史を忠実に書き記すという意図で書かれた記録ではありません。聖書を読む時にまず念頭に置くべきことは、聖書は信仰者の立場で書かれた「信仰の書」だという点です。…

「知ってるつもりキリスト教」①  聖書:古くて新しい本

聖書は、見た目は一冊の厚い本ですが、複数の書物がまとめられたものです。当然、一晩で書かれたものではありません。原文では「βιβλία」「諸書」という意味で、ユダヤ教とキリスト教の聖典です。聖書を読むつもりなら、一番初めの『創世記』からではなく、…