2020-01-01から1年間の記事一覧

新年ご挨拶

FBを通してつながっている皆さまへ あけましておめでとうございます。 昨年もご愛読いただき、心から感謝いたします。 今年もよろしくお願いいたします。 福音書を読む旅への招き 次回より、「福音書を読み、イエスに親しむ」という連載を始めます。 福音書…

静かにキリストの誕生を迎えましょう ⑥

人生を一生養う生き方 わたしたちは、クリスマスケーキを12月24日もしくは25日にしか食べませんし、そのケーキの賞味期限も短いものです。一方で2000年を経ても、イエスの生き方とその価値観は、多くの人たちの人生を養い続けています。 クリスマスの…

静かにキリストの誕生を迎えましょう ⑤

聖夜 夜は、昔から不安によって支配されています。こどもは一人にされたかのように感じる夜や暗闇に対して不安を持っています。古代においては、夜、あちこちを歩き回る悪人や、地域の安全を損なう強盗や追いはぎ、夢において悪事を働く悪魔に対して不安を持…

静かにキリストの誕生を迎えましょう ④

「家畜小屋」* 家畜小屋(馬小屋でも)は、ぴかぴかに磨きあげられていません。そこには、わらや干し草にまみれた糞尿があります。わたしたちの心は決してきれいでも、汚れがないわけでも、無菌状態でもありません。そこには汚れたものも集まっています。わ…

静かにキリストの誕生を迎えましょう ③

慰め 慰めは、信頼を持って行うことでもあります。そのとき、わたしたちが、存在する場所は、くつろげる場所、信頼の場所、家にいる安らぎを感じられる場所になるのです。 慰めは、力を失ったわたしたちに支えを与えてくれます。慰めは力と強さ、また、わた…

静かにキリストの誕生を迎えましょう ②

キリストと光 暗闇を怖がる人は少なくありません。なぜ人間は暗闇を怖がるのでしょうか。想像してください。闇の中では混乱し、どこに行けばいいかわからず、周りの物事が見えません。すると、誰もわたしたちを助けることが出来ないというような孤独感に包ま…

静かにキリストの誕生を迎えましょう ①

キリスト教では、クリスマスの前におよそ一ヶ月の準備期間(待降節)があります。家でも教会でも、キリストの誕生を迎えるための飾り付けをするだけではなく、その出来事が個人から世界規模にまでもたらしたことについて思いめぐらすための期間です。 ロウソ…

「コロナ禍の中にこそ、すべてのいのちを守る」⑬ 2020年11月24日

~教皇フランシスコと共に考え、実践するために~ 過去は過去。未来に向かって 「 不公平ですでに病んでいる過去を再現させようとするのをやめましょう。地域的、世界的な側面が互いに高め合う未来を築きましょう。 」 ( 教皇フランシスコ、2020年9月23日…

(52) 今週もみことばとともに(王であるキリスト)

「わたしの兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは」(マタイ25・40) 「チャリティー」という聞きなれた言葉には、慈善の業があります。キリスト教では、初期の頃からその精神を実践してきました。それは身体的・精神的に困っている人々を助ける行為な…

「コロナ禍の中にこそ、すべてのいのちを守る」⑫ 11月17日

~教皇フランシスコと共に考え、実践するために~ 「今こそ好機です。…隣人とあらゆる人に対して各人が覚えるべき責任をないがしろにし続ける限り、経済、財政、政治の深刻な危機は収束しないのです。」 (教皇フランシスコ『第四回貧しい人のための世界祈願…

(51) 今週もみことばとともに(年間第33主日)

『恐ろしくなり、出かけて行って、あなたのタラントンを地の中に隠しておきました。御覧ください。これがあなたのお金です。』(マタイ25・25) 「タラントン」は通貨の単位で、1タラントンは数千デナリウスでした。1デナリウスが1日の賃金とされるので、今…

「コロナ禍の中にこそ、すべてのいのちを守る」⑪ 2020年11月10日

エゴイズム — より悪質なウイルス 「 今こそ、不平等を解消し、人類家族全体の健全性を土台からむしばむ不公正を改める時です。使徒言行録に描かれている初期キリスト教共同体から学ぼうではありませんか、あわれみを受け、あわれみを携えて生きた、あの共同…

㊿ 今週もみことばとともに(年間第32主日)

「皆眠気がさして眠り込んでしまった。」(マタイ25・5) 生きるためには、「人生の生きがい」というガソリンが必要です。最初は満タンでも、生きている間に、知らず知らずのうちに少しずつ減っていきます。人生にはさまざまな迷いや紆余曲折がありますが、…

「コロナ禍の中にこそ、すべてのいのちを守る」⑩ 

~教皇フランシスコと共に考え、実践するために~ 「主はわたしたちに、この嵐のただ中で、問いただしておられます。目覚めなさい、どうあっても難破しそうに思える今この時にこそ、強い心と支えと意味を与えられる、連帯と希望を活性化させなさいと、求めて…

㊾  今週もみことばとともに(諸聖人)

「幸いである」(マタイ5・3) 「このように極端な宣言は、本当に実現できるのでしょうか」という否定的な考えかたをしている信者は少なくないと思います。しかし、忘れてならないことは、イエスが自分自身を通してすでにこの「幸い」の宣言を実現したことで…

「コロナ禍の中にこそ、すべてのいのちを守る」⑨ 2020年10月27日

~教皇フランシスコと共に考え、実践するために~ 「一つの人類の家族として、同じ人間のからだを持ったともに旅する者として、また共通の家である地球に住む子どもとして、わたしたち一人ひとりがそれぞれの信仰や信条という豊かさとそれぞれの意見を持ち、…

(新刊案内) 主日の福音を生きる (B年)  日々のみことばとともに

既刊本『主日の福音を生きる(C年)』に続く本書は、3年周期で読まれる主日の福音朗読に合わせて、今年の待降節第1主日から始まるB年に中心的に読まれるマルコ福音書に光をあてる。日曜日にミサの中で朗読される主のみことばを、その場で聞いて終わらせるの…

㊽ 今週もみことばとともに(年間第30主日)

「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして」(マタイ22・37) 愛の掟を口先ではなく実践しようとすると、心も精神も思いも関わることになります。日常生活おいて、「愛する」掟は挨拶や笑顔、心配りや相手を大切にすることを通して実現されます。形あるも…

「コロナ禍の中にこそ、すべてのいのちを守る」⑧ 2020年10月20日

~教皇フランシスコと共に考え、実践するために~ 「それぞれの民族は自分の文化に応じて神の恵みを経験し、教会はその真の普遍性を 表して、『この多様な顔のすばらしさ』を示します。」 (使徒的勧告『福音の喜び』116) 特集のサイト http://fukuoka.cat…

㊼ 今週もみことばとともに(年間第29主日)

「では、皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」(マタイ22・21) 銀貨には皇帝の像が刻まれていたので、皇帝のものと考えられていました。しかしイエスが「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に」と付け加えることによって、もっと根本的な問いに…

コロナ禍の中にこそ、すべてのいのちを守る」⑦ 2020年10月13日

~教皇フランシスコと共に考え、実践するために~ 「一つの人類の家族として、同じ人間のからだを持ったともに旅する者として、また共通の家である地球に住む子どもとして、わたしたち一人ひとりがそれぞれの信仰や信条という豊かさとそれぞれの意見を持ち、…

㊻ 今週もみことばとともに(年間第28主日)

「婚礼の礼服を着ていない者が一人いた。」(マタイ22・11) 制服が会社や学校によって違うのは、それぞれの会社あるいは学校に属するということを意味します。つまり、所属している場所での役割を果たすことを期待されているということです。洗礼によってキ…

「コロナ禍の中にこそ、すべてのいのちを守る」⑥ 

コロナ禍でも福音宣教の使命 10月「福音宣教の月間」① メッセージ:ヨゼフ・アベイヤ司教 新型コロナウイルスの拡大は私たちだけではなく、日本全国、全世界、地球規模で起こっています。目に見えない、小さなウイルスが人間の健康を脅かし、多くの命を奪っ…

㊺ 今週もみことばとともに(年間第27主日)A

「祭司長たちやファリサイ派の人々はこのたとえを聞いて、イエスが自分たちのことを言っておられると気づき」(マタイ21・45) たとえ話は、聞き手を話に引き込み参加させるものです。点火すると、ゆっくりと燃えながら煙を出す導火線のようなものです。これ…

「コロナ禍の中にこそ、すべてのいのちを守る ~教皇フランシスコと共に考え、実践するために~」 ⑤

第5回目 「社会問題と向き合うときのキリスト教的基準とは?」 「現代の人々の喜びと希望、苦悩と不安、とくに貧しい人々とすべての苦しんでいる人々のものは、キリストの弟子たちの喜びと希望、苦悩と不安でもある。真に人間的なことがらで、キリストの弟子…

㊹ 今週もみことばとともに(年間第26主日)

「兄は『いやです』と答えたが、後で考え直して出かけた。」(マタイ21・29) 私たちは、お互いが発信する言葉と態度によって、どのように行動するのかを判断しています。口頭では「はい」と答えても、心が伴っていない場合があります。また、周りからのプレ…

「コロナ禍の中にこそ、すべてのいのちを守る」④

~教皇フランシスコと共に考え、実践するために~ 「この世界が目まぐるしく変化し、ますますグローバライズしているために、物質的、霊的な貧困が増え続けています。したがって、わたしたちは新しい行動様式を見いだすために愛の創造性を備える必要がありま…

㊸ 今週もみことばとともに(年間第25主日)

「主人は、一日につき一デナリオンの約束で、労働者をぶどう園に送った。」(マタイ20・2) たとえ話は、当時の日常生活の場面を例に挙げ、天の国のまなざしについて紹介しています。現在と違い、当時は日雇い制度が当たり前だったので、「一日につき一デナ…

「コロナ禍の中にこそ、すべてのいのちを守る」③ 

ゴミ問題に対する観点 「わたしたちは、責任をもって地上の財を使用する義務とともに、他の生き物たちが神の目から見ればそれ自体で価値があるということを認めるように促されています。生き物たちは『ただ存在するだけで神をたたえ、神に誉れを帰して』おり…

㊷ 今週もみことばとともに 年間第24主日

ある王が、家来たちに貸した金の決済をしようとした。(マタイ18・23) 私たちは様々な人に、「借金」を重ねて生きていると言っても過言ではあるません。この世に生まれて今で、両親をはじめ、家族、友人など、多くの方々と関わり、大変お世話になって生きて…