2014-01-01から1年間の記事一覧

人生を一生養う生き方

あなたにイエス様を紹介します。(5) わたしたちは、クリスマスケーキを12月24日もしくは25日にしか食べませんし、そのケーキの賞味期限も短いものです。 一方で2000年を経ても、イエス様の生き方とその価値観は、多くの人たちの人生を養い続けてい…

「家畜小屋」イエス様の生まれたところ

あなたにイエス様の紹介をします(4) 日本ではあまり目にしませんが、実はクリスマスに欠かせないものがあります。 それはイエス様の誕生の舞台です。 「家畜小屋は、ぴかぴかに磨きあげられていません。そこには、わらや干し草にまみれた糞尿があります。…

「父よ」と「わが子」                      あなたにイエス様の紹介をします ③

イエス様の祈りを伝える福音書では、神に「父よ」と呼びかけて祈るイエス様の姿が描かれています(マタイ6章9節、ルカ10章21節参照)。しかし、聖書に書かれた祈りにおいて、「父よ」の呼びかけで始まるものはありません。この表現は、イエス様が用いる祈り…

イエス ・「キリスト」と「メシア」

あなたにイエス様を紹介します(2) 「キリスト」はイエス様の名字ではありません。ギリシア語で「油を注がれた者」という意味です。この油を注がれた者は、神から与えられた特別な使命を責任をもって果たす存在です。そして、よく耳にする「メシア」はヘブ…

イエスと光                                           あなたにイエス様の紹介をします(1)

キリスト教の世界では、クリスマスの前におよそ一ヶ月の準備期間はあります。家でも教会でも、キリストの誕生を迎えるための飾り付けをするだけではなく、その出来事が個人から世界規模にまでもたらしたことについて思いめぐらすための期間です。これを機に…

最後の審判 (マタイ25章31~46節)

ミケランジェロの名画「最後の審判」は、イタリア・ローマのシスティナ礼拝堂にあります。その絵の中には、天国へあげられる人もいれば、地獄へ落とされる人もいます。では、どんな風に裁かれるのか、また、どんな基準で裁かれるのでしょうか。キリストは、…

聖書に親しみ、味わうこと

聖書は、世界の古典作品の中に含まれます。古典作品の共通の特徴は、そこに書かれたメッセージが時代と空間を越えて、価値のあるものとして残り、人間の遺産となることです。しかし、聖書にはもう一つの大きな特徴があります。つまり聖書を読むこととは、神…

語ること

わたしたち人間にとっては、ただ生きるだけでは十分とは言えません。同時にわたしたちはどのように生きているかをことばにしなければなりません。どのように生きているかを語らないなら、わたしたちの人生は活力と創造性を失ってしまいます。美しい景色を見…

11月2日 死者の日

11月2日はカトリック世界において、亡くなった人たちを記念する日であり、日本でいうとお盆に当たります。死者のための祈りは、どこの国でも、またほとんどすべての宗教にも見られるものです。日本カトリック司教協議会は『祖先と死者についてのカトリック信…

愛すること = 心、精神、思いを尽くすこと。(マタイに22章34~40節参照)

私たちは毎日「かわいい」や「愛らしい」という言葉をよく耳にするし、よく口にするでしょう。しかし、愛について話したり、聞いたりするのは簡単ですが、口先だけで終わってしまいがちです。さらに神と隣人への愛、そしてその「掟」を実践するとなると、な…

信望愛(テサロニケの教会への手紙一1章1~5b節参照)

「あなたがたが信仰によって働き、愛のために労苦し、また、わたしたちの主イエス・キリストに対する、希望を持って忍耐していること」(3節) 信仰は神との出会いから生まれます。そして、愛してくださり、受け入れてくださる方を信頼するという実りある体…

出向いて行く教会(マタイ21章1-14節参照)

去年9月ごろイエズス会の雑誌の編集長は教皇にインタビューしました。2014年1月号の「中央公論」雑誌にそのインタビューが記載されました。教会(=位階や聖職者だけではなく、洗礼を受けたすべての人々)について二つの引用を提供します。 「教会は、戸を開…

対話の精神を活かす(フィリピ教会への手紙4章6~9節参照)

書簡朗読は、下記の女子パウロ会“Laudate”のページでご覧ください http://www.pauline.or.jp/calendariocappella/cycleA/a_ord27sun.php#second 1962年10月から1965年12月(昭和37~40年)まで行われたバチカン公会議は、カトリック世界の大きな節目であり、…

言行(と心)一致 (マタイ21章28~32節参照)

福音朗読は、下記の女子パウロ会“Laudate”のページでご覧ください http://www.pauline.or.jp/calendariocappella/cycleA/a_ord26sun.php#gospel 「別に」という表現は毎日耳にします。例えば、テレビドラマのよくある場面で、 彼氏と別れたばかりの女性に、…

たとえ話 ― 天の国の行い方(マタイ20章1~16節)

福音朗読は、下記の女子パウロ会“Laudate”のページでご覧ください http://www.pauline.or.jp/calendariocappella/cycleA/a_ord25sun.php#gospel 福音書にあるたとえ話は、天の国について紹介しています。それらのたとえ話は、天の国の行い方について、当時の…

十字架のシンボルと贈り物(ヨハネ福音3章13~17節)

福音朗読は、下記の女子パウロ会 “Laudate”のページでご覧ください。 http://www.pauline.or.jp/calendariocappella/cycle0/festa0914sun.php#gospel 十字架の意味として最も一般的に知られている説明は、「イエスが十字架にかけられて死んだことで、人類の…

わたしたちの内にあって生きておられるイエス(マタイ18章15-20節参照)

福音朗読は、下記の女子パウロ会 “Laudate”のページでご覧ください。 http://www.pauline.or.jp/calendariocappella/cycleA/a_ord23sun.php#gospel イエスを信じるとは、神のみ子イエスが昔生きておられ、偉大な奇跡を行い、素晴らしい教えを説き、わたした…

信仰の競走 (マタイ16章13~20節参照)

福音朗読は、下記の女子パウロ会 “Laudate”のページでご覧ください。 http://www.pauline.or.jp/calendariocappella/cycleA/a_ord21sun.php#gospel 信仰の競走は、どれだけ時間をかけてもよく、だれでも必ずチャンピオンになれます。なぜならそれは人と競争…

終戦を思い一 日本は平和な国なのか

広島と長崎に投下された爆弾によって約21万人が死亡したと推定されます。その死亡者の一人ひとりの名前は名簿に記入され、丁寧に保管されています。一方、現代、名前が記入されるどころか、人間としての尊厳、その存在さえ認められていない多くの、弱い立場…

つかまえてくれる人を信じること (マタイ14 章22 –33節参照)

福音朗読は、下記の女子パウロ会 “Laudate”のページでご覧ください。 http://www.pauline.or.jp/calendariocappella/cycleA/a_ord19sun.php#gospel 「信頼はいのちの基盤です。信頼なくして人間は生きて行くことが出来ません。空中ブランコ乗りが、このこと…

奇跡に与ってみませんか? (マタイ14章13~21節参照)

福音朗読は、下記の女子パウロ会 “Laudate”のページでご覧ください。 http://www.pauline.or.jp/calendariocappella/cycleA/a_ord18sun.php#gospel イエスは一方的に奇跡を行ってはいません。弟子たちも群衆もそれに与らせてくれます。群衆から提供されたパ…

人生に隠れている宝にめぐりあうとき  (マタイ13章44~52節参照)

福音朗読は、下記の女子パウロ会 “Laudate”のページでご覧ください。 http://www.pauline.or.jp/calendariocappella/cycleA/a_ord17sun.php#gospel 提供されている二つのたとえ話のポイントは、偶然に発見した宝がある畑と高級な真珠を買うために、喜んで決…

人間へのイエスの見方  (マタイ13章24~30節参照)

福音朗読は、下記の女子パウロ会 “Laudate”のページでご覧ください。 http://www.pauline.or.jp/calendariocappella/cycleA/a_ord16sun.php#gospel 良い麦と毒麦という分け方から、バリバリ働く人と仕事ができない人、あるいは健全な人と病気にかかっている…

成功した人生vs実を結んだ人生(マタイ13章1-23節)

福音朗読は、下記の女子パウロ会 “Laudate”のページでご覧ください。 http://www.pauline.or.jp/calendariocappella/cycleA/a_ord15sun.php#gospel 成功(富、名誉、権力など)を手に入れた人生と、実を結んだ人生との間には大きな違いがあります。成功の人…

「人生に気をつけて」 (マタイ11章25-30節)

福音朗読は、下記の女子パウロ会 “Laudate”のページでご覧ください。 http://www.pauline.or.jp/calendariocappella/cycleA/a_ord14sun.php#gospel 「体に気をつけて」という表現がよく使われています。ところが、「人生に気をつけて」とは決して聞いたこと…

「七転び八起き」 (マタイ16章13-19節)

福音朗読は、下記の女子パウロ会 “Laudate”のページでご覧ください。 http://www.pauline.or.jp/calendariocappella/cycle0/sol_0629.php#gospel 聖ペトロと聖パウロはキリスト教の発展のために、それぞれの性格と信念によって、さらに過ちすら通して、中心…

糧としての信仰(ヨハネ6章51-58節)

福音朗読は、下記の女子パウロ会 “Laudate”のページでご覧ください。http://pauline.or.jp/calendariocappella/cycleA/a_eucarestia.php#gospel 食べることは呼吸することと同じように、生きていくために必要なことです。しかし、それだけでは人間として生き…

三位一体と交わり (ヨハネ3章16-18節)

福音朗読は、下記の女子パウロ会 “Laudate”のページでご覧ください。http://www.pauline.or.jp/calendariocappella/cycleA/a_trinity.php#gospel キリスト教(カトリック、プロテスタント、聖公会、正教会、東方教会)の世界では「三位一体」は共通で中心的…

こいのぼりのように (ヨハネ20章19~23節)

通り抜ける風を受けて青空にたなびくこいのぼり。空に泳いでいる色とりどりのでっかいこいのぼり。それをみて、乗りたくなりませんか。でも、風が通り抜けないなら、こいのぼりはしぼんだ風船のようなもの、また、物干しざおに干されている洗濯物のようなも…

あなたと共にいる(マタイ28章16-20節)

「大きな苦しみの中にいる友人と一緒にいるのはやさしいことではありません。わたしたちは居心地が悪くなります。何をし、何を言ったらよいのか分からず、語ってくれることにどう答えたらよいのか悩みます。苦しんでいる人を気遣うよりも、自分の恐れから何…