「知ってるつもりキリスト教」㉖ 神父と牧師の違い  

   日本では、「神父」と「牧師」をよく混同して用いています。一般の人にとって、神父や牧師に接する機会はそれほど多くないでしょうが、キリスト教系の学校に通ったことのある人は、そこで働く神父や牧師に接したことがあるでしょう。

   「神父」は、主にカトリック教会と正教会、そして場合によっては聖公会でも用いられます。ただし、「神父」とは役職を表す言葉ではありません。「○○神父さん」、「○○神父様」というように、呼びかけたり会話の中で名前を呼んだりする際に用いる敬称または呼称です。そのため、役職を表す場合は「司祭」を用います。

   一方、プロテスタント教会では役職を表す時には「牧師」を用いています。そして、牧師への敬称や呼称は、「○○先生」とする場合が多いようです。なお、牧師は結婚することができますが、神父は生涯独身という区別もあります。

 宮越俊光著 『早わかりキリスト教』(日本実業出版社、2005年)参照。

***写真は高木淳さんの提供。

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