市場の中の静かな場所

聖書朗読は Laudate | 教会カレンダー  (列王記上19913節)

   

   「静まって、わたしこそ神であることを知れ」(詩編4610)。これは忙しい生活をするにあたり、覚えておくとよい言葉です。私たちは、静けさを騒がしい世界と対比させて考えるかもしれません。でも、仕事をしていたり、教えていたり、建設作業していたり、音楽を演奏していたり、会議中であっても、内なる静けさを保つことはできます。

 

   市場の喧騒の中にあって静かな場所を心の中に保つことが大切です。この静かな場所とは、神が住み、私たちに語りかけられるところです。そこはまた、私たちが忙しい日々の中で出会うすべての人に、癒しとなるような方法で語りかけることの出来るところでもあります。そのような静かな場所がないと、空回りの状態になってしまうでしょう。追い立てられるようにやみくもに、あちらこちら走り回ることになるでしょう。けれども、静けさを心に保っていると、私たちが考え、語り、行うすべてのことにおいて、神がやさしい導き手となってくさいます。

 

H.ナウエン、「今日のパン、明日の糧」、聖公会出版、2003年、118項。

f:id:nipponblog:20170811135820j:plain