イエスに出会った人々 ③ イエスの服に触れる女性(マルコ5章25-34節)

お手持ちの聖書で該当箇所を読んでいただくか、

http://www.bible.or.jp/read/vers_search.htmlを検索してください。

    イエスの周りには、群がる無名の群衆がいます。その中の大半の人々の体は、実際にイエスに触れていますが何も起こりません。しかし、一人の女性の個性ある人格が群衆の中で際立ち始めるのです。この女性は、明確な意志を持って一つの計画を実行に移します。イエスを深く信頼しているので、イエスの衣の房に触れ、癒していただこうと考えたのです。本日の箇所では、「触れる」という動詞が5回も出てきます。群衆が押し迫る様子と違って、丁寧に相手に近づき、イエスと出会うのです。

    「多くの医者にかかって、ひどく苦しめられ、全財産を使い果たしても何の役にも立たず、ますます悪くなるだけであった。」という表現に対して、皆さんは何か感じませんか。占いやパワーストーンなど、表面的な治療へ飛んで行く現代人に当てはまるように思われます。しかし、心は病んだままです。ところが、群衆に阻まれているこの女性は、「後ろから」イエスに近づいていきます。無名な群衆から出て行く彼女の姿は、私たちに勇気を示してくれているのです。その勇気があったからこそイエスと出会い、対話ができたのです。

 ***写真はロペス神父(聖ザべリオ宣教会会員)の撮影です。

f:id:nipponblog:20180119195825j:plain