豊かな命と救い 

福音朗読は Laudate | 教会カレンダー  ヨハネ10章1~10節)

 

  「救い」という表現は、狭義では死にそうな状態から救助されるという意味ですが、広義では命が開花すること、しかも豊かになるという肯定的な見方があります。この視点から見ると、救いは豊かな命を意味し、この地上にいる間の贈り物であり、信仰生活の支えと捉えることができます。「私が来たのは、羊が命をうけるため、しかも、豊かにうけるためである」(10節)とあるように、命をさらに豊かに与えるというイエスさまのことばに現れています。

 

  ヨハネ福音書において、「命を得る」という表現は信じることとつながっています。最初は「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」(316節)と書かれており、最後には「これらのことが書かれたのは、あなたがたが、イエスは神の子メシアであると信じるためであり、また、信じてイエスの名により命を受けるためである。」(2031節)とあります。従って、神様がわたしたちのために望まれる幸せと豊かな命を信じ、味わい、実感する時、救いの体験と言えるのです。 

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