㊸ 今週もみことばとともに(年間第25主日)

 「主人は、一日につき一デナリオンの約束で、労働者をぶどう園に送った。」(マタイ20・2)

  たとえ話は、当時の日常生活の場面を例に挙げ、天の国のまなざしについて紹介しています。現在と違い、当時は日雇い制度が当たり前だったので、「一日につき一デナリオン」は日給を指していることがわかります。毎日仕事を得るために、労働者は朝早く起きて市場に行き、「今日も仕事がありますように」と、希望を持って毎日祈っていました。

 ここが重要な点です。主人は一日一デナリオンの契約を守りながら、8時以降に雇われた人たちに対して、寛容な心を示しているのです。主人のこの心遣いによって、仕事がないという絶望から、労働者たちとその家族を救うことが出来ました。これが天の国のまなざしなのです。

 

写真は高木淳司さんの提供で「葡萄」アルバムから

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