いままでに起こったすべての出来事を振り返るとき、私たちがたやす陥りやすい考え方は、感謝できるよいことと、忘れてしまいたい悪いことを区別して考えてしまうことです。しかし、このように過去を振り分けるなら、こだわりなく未来に向かって歩んでいくことができません。忘れたい多くの出来事を抱えていては、荷物を引きずりながら未来に向かっているようなものです。真の感謝の思いは過去のすべてを包含したものです。
H.ナウエン「生活の中で霊性」あめんどう。
写真は高木淳司さんの提供で「千々石海岸 長崎県雲仙市」アルバム