愛の香り  (ヨハネ12・2-11)

 イエスに対するマリアの行いは、不満を抱くユダだけではなく、わたしたちをも戸惑わせるものかもしれません。そうだとすれば、わたしたちもまだ打算的な考え方をもっていることになるでしょう。つまり、自分の立場や役割について、自己中心的な見方しかできないということです。しかし、愛の道理と精神は無償で働いているのです。

マリアは、イエスを通してわたしたちに対する神からの献身を実感しました。マリアの無償の愛の行為は、母親が赤ん坊に対して注ぐ愛情のように密度の高い経験なのです。どう様に、キリスト者が社会においてキリストの香りを放つなら、周囲はその香りで満たされます。自分のあかしを通して、キリストの香りを漂わせるようになりましょう。

 拙著『聖週間を生きる 毎日の黙想:受難と復活節の人物とともに』(2016年 女子パウロ会)p. 54

写真は高木淳司さんの提供で「野薔薇」アルバム。リンク先

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