「福音書を読み、イエスに親しむ」④ 家庭との関係

エスの母と兄弟たちが来て外に立ち、人をやってイエスを呼ばせた。大勢の人が、イエスの周りに座っていた。「御覧なさい。母上と兄弟姉妹がたが外であなたを捜しておられます」と知らされると、イエスは、「わたしの母、わたしの兄弟とはだれか」と答え、 周りに座っている人々を見回して言われた。「見なさい。ここにわたしの母、わたしの兄弟がいる。神の御心を行う人こそ、わたしの兄弟、姉妹、また母なのだ。」マルコ3・31‐35

 家族とは、私たちが大人へと成長し、人間として成熟していく場です。しかし、心の奥深くに語りかけてくる私たちの召し出しをまっとうするためには、そこを離れねばなりません。家族は帰属意識を与えてくれます。けれども、私たちが最も深く帰属しているもの、すなわち神への帰属に生きるためには、私たちを知り尽くしているつもりの家族から離れ、自分の命の最も深い源を見出さなくてはなりません。私たちは、両親や兄弟姉妹のものではありません。彼らから離れることなしには、まったき自由になることも、生まれる前から私たちを呼んでいる方の声を聴くことも困難になります。イエスは天の父に、心から「はい」といえるように、家族にしばしば「いいえ」と言わねばなりませんでした。   「サバティカルの旅」H. ナウエン

写真は高木淳司さんの提供で、「ミサゴ Osprey」アルバムから 

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