自粛要請に呼びかけられているときに

たった一人の園の声

「たった一人であるということは、わたしたちの心にとって庭のようなものです。わたしたちの心は愛を切望しています。その庭、たった一人であることが実を結ぶことの出来る場です。たった一人であることということこそ、わたしたちの休めることのない体と不安な思いの安らぎの場です。物質的な空間と繋がっていようといまいと、たった一人であるということは、わたしたちの霊的な生活によって、なくてはならないものです。それは、安楽な場所ではありません。というのも、わたしたちは不安と恐れから、すぐに満足を与えてくれるものであれば何にでも、心を惑わされてしまうからです。

 たった一人であるということは、すぐに満足を与えてくれるものではありません。なぜなら、たった一人であることで、わたしたちは自分の中にある魔性や依存性、欲望、怒りの感情、そして認めて賛成して欲しいという非常に大きな要求に出会うから。しかし、もし私たちが逃げないなら、わたしたちはそこで次のように言ってくださる方に出会うことでしょう。その方はおっしゃいます『恐れるな。わたしはあなたと共にいて、闇の谷であなたを導く』と。」

H.ナウエン、「今日のパン明日の糧」(2003年 聖公会出版)、53。

写真は高木淳司さんの提供で、「葉の花」のアルバムから

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