「福音書を読み、イエスに親しむ」⑩ 小さなささげものからの大きな成果 

 フィリポは、「めいめいが少しずつ食べるためにも、二百デナリオン分のパンでは足りないでしょう」と答えた。 弟子の一人で、シモン・ペトロの兄弟アンデレが、イエスに言った。「ここに大麦のパン五つと魚二匹とを持っている少年がいます。けれども、こんなに大勢の人では、何の役にも立たないでしょう。」 イエスは、「人々を座らせなさい」と言われた。そこには草がたくさん生えていた。男たちはそこに座ったが、その数はおよそ五千人であった。(ヨハネ6・7-10) 

福音書は、小さなものと小さなささげものの価値について語っています。この世が好むものは、多いもの、大きいもの、見事なもの、凝ったものです。しかし、神は、この大きな世界で見過ごされている小さなものを選ばれます。神から来るものは何でも、すべての人にとって充分なものとなり、さらに余るほどあります。

わずかしなくとも、それを差し出せば増し加わるのです。これこそが、神のなさる手段です。私たちの小さな愛、小さな知識、小さな助言、わずかな持ち物は、それを差し出すための神から贈り物として与えられています。それを差し出せば差し出すほど、いかに多く差し出せるものがあるかに気付くでしょう。神からの小さな贈り物はすべて、与えることによって増し加わります。 「明日への道」H.ナウエン

写真は高木淳司さんの提供で、アルバムタイトルは「白糸の滝(阿蘇 西原村)」

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