今週もみことばとともに A年

⑲ 今週もみことばと共に(四旬節第5主日A)

「出て来なさい」(ヨハネ11・43) 私たちにも他者との交わりを邪魔している石があるのではないでしょうか。墓の入り口の石とは、私たちを縛る嫉妬かもしれません。四旬節の精神は回心です。それは、自己中心や古いねたみ、嫉妬や怒り、そして憎しみに縛ら…

⑱ 今週もみことばと共に(四旬節第4主日A)

「この人が生まれつき目が見えないのは、だれが罪を犯したからですか。本人が罪を犯したからでも、両親が罪を犯したからでもない。神の業がこの人に現れるためである。」(ヨハネ9・2-3) 人生の途上にいる私たちは、「過去のせいで今の自分になっている…

⑰ 今週もみことばと共に(四旬節第3A主日)

「イエスは旅に疲れて、そのまま井戸のそばに座っておられた。」(ヨハネ4・6) 私たちは人生の旅において、福音の価値観に忠実に生きる難しさと複雑な人間関係に悩まされています。理解してもらえることが少なく、反対に誤解されることが多いため、傷つき…

⑯ 今週もみことばと共に(四旬節第2主日)

「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者。これに聞け」(マタイ17・5) 「聞く」ことは、単に耳で相手の声を聞くという意味だけではなく、聖書でよく用いられる表現である「聞き従うこと」や「聞いて実行すること」という行動を伴う姿勢でもあります…

⑮今週もみことばと共に(四旬節第1主日)

「…と書いてある。」(マタイ4・4) イエスは三回も誘惑をうけましたが、三回とも聖書のことばを語ることによって、その誘惑に打ち勝ちました。聖書は、昔の書物でも教会の教科書でもありません。聖書は、語りかける神と私たちをつなぐSNSのようなものです…

⑭ 今週もみことばと共に  (年間第7主日)

「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。」マタイ5・44 「敵」のイメージは、武器を持ってわたしたちを襲い、殺そうとしている人のことでしょうか。それとも、わたしたち自身の先入観や都合で、相手に「敵」というレッテルを張っているのではない…

⑬ 今週もみことばと共に  (年間第6主日)

「わたしが来たのは律法や預言者を廃止するためだ、と思ってはならない。廃止するためではなく、完成するためである。」マタイ5.17 律法を「完成する」ことは、律法に定められた行為のみを果たすのではありません。行為に欠かせない次元が伴う必要性がありま…

⑫ 今週もみことばと共に  年間第5主日

「あなたがたの光を人々の前に輝かしなさい。」マタイ5・16 光は、自分のためではなく周囲を照らすために輝いています。周囲を照らすことで、周りの物事の存在と位置が見えるようになるのです。梅の季節になりましたが、そのつぼみはじっと閉じこもっている…

⑪ 今週もみことばと共に  主の奉献 

「幼子はたくましく育ち、知恵に満ち、神の恵みに包まれていた。」ルカ2・40 イエスは神にささげられたときから、十字架にかけられてなくなるまでの約30年間、罪以外すべての面で人間としての日常生活を送りました。わたしたちは人生の目標にたどり着くまで…

⑩ 今週もみことばと共に 年間第3主日 

「この二人もすぐに、舟と父親とを残してイエスに従った。」(マタイ4・22) 「残す」という動詞の訳ですが、原文では「置いておく」という意味があります。このような意味合いから考えると、網や船、さらには父親を残してまでもイエスに引き寄せられている…

⑨ 今週もみことばと共に 年間第2主日 

「ヨハネは、自分の方へイエスが来られるのを見て言った。」(ヨハネ1・29) クリスマスもお正月も無事に終わり、通常の生活に戻ったことでしょう。「自分の方へ来られる」という表現は、クリスマスを祝う出来事です。イエスご自身が私たち人間の方に来られ…

⑧ 今週もみことばと共に (主の洗礼)

「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」(マタイ3・17) 皆さんのところに届いた年賀状の中で、「あなたはわたしの愛する子、わたしの心にかなう者、今年もずっとあなたのそばにいる」という神からのメッセージが心に届きましたか。クリスマスは、…

➆ 今週もみことばと共に (主の公現)

「わたしたちは東方でその方の星を見た」(マタイ2・2) 主の降誕祭、つまりクリスマスは、私たちの人生に間違いなく星が輝いているということを教えてくれます。たとえ暗闇にいる人間であっても、キリストの誕生によって光がもたらされるのです。暗闇の中…

⑥ 今週もみことばと共に(聖家族の主日)

「愛は、すべてを完成させるきずなです。」 (コロサイ3・14) 目には見えませんが、呼吸するのはごく当たり前のことです。わたしたちは、今この瞬間呼吸しており、それによって生かされています。愛は呼吸と同じです。人間にとって、生きるために愛するこ…

⑤ 主の降誕祭(夜半のミサ・礼拝)

「今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。」(ルカ2・11) 毎年12月24日の夜、多くの人が教会でミサや礼拝に与ります。ショッピングセンターと違って、教会には服も化粧品もアクセサリーも見当たり…

④ 今週もみことばと共に (待降節第4主日A年)

「ヨセフは眠りから覚めると、主の天使が命じたとおり、妻を迎え入れた」(マタイ1・24) 夢は不思議な経験です。夢は希望にあふれて、将来に向かって積極的にやる気を与える経験ではないでしょうか。みなさんは、自分の人生について夢を見ているのではない…

今週もみことばと共に (待降節第3主日A年)

「弱った手に力を込め、よろめく膝を強くせよ。心おののく人々に言え。『雄々しくあれ、恐れるな』」。(イザヤ35・3-4) 複雑な人生の中で、道に迷い、疲れ、足腰が弱り、人間関係を作り、保ち、修復することに弱くなってきた現代人。この励ましや慰めの言…

今週もみことばと共に (待降節第2主日A年)

「主の道を整え、その道筋をまっすぐにせよ。」(マタイ3・3) 洗礼者ヨハネは、二つの行動をするように訴えています。一つ目の行動は、悔い改めること。言い換えると、心の整理や掃除などです。口から出ていく言葉にやすりをかけ、他者へのトゲのある言葉を…

今週もみことばと共に(待降節第1主日A年)

「主イエス・キリストを身にまといなさい。」(ローマ13.14) 12月に入ると、どこへ行ってもクリスマスの飾りが目につくものです。キリストに従い、キリストを身にまとう者として、わたしたちは輝かしい信仰のマフラーを巻き、希望のコートを着て、愛の手袋…